2018年05月11日

ユカタン半島(中)

 私はカンクンからシアン・カアン自然保護区へ向かった。計7人参加のツアーで,ミニバスに乗ってカンクンから南方面へ3時間ほど幹線道路を走る。そしてトゥルムの町から未舗装に外れ,自然保護区に入った。
 このシアン・カアン自然保護区は密林地帯や沼地のある陸の部分と,サンゴ礁の広がる海洋部分が保護区になっており,1987年にユネスコの世界自然遺産に登録されている。
 ツアーでは沼へ行き,カヌーを漕いで野鳥を探す。淡水と海水が混じり合っていて,マングローブが生い茂るこの沼では,ペリカンやグンカンドリが遠方に確認できた。
 カヌーを降りたあと,密林を反対側に歩いてビーチに抜ける。そこは青々とした海原が広がるカリブ海。この海岸近くにはなさそうだが,沖合にはサンゴ礁が広がっているように見える。上空をアジサシが飛び交い,大きなペリカンも時おり優雅に舞っている。
 ツアーの参加者は日帰りでカンクンに戻ったが,私だけトゥルムの町に宿泊。そして翌日の夜明け前,1人で密林の中を歩くことにした。動物展望台がある場所で,野鳥を観察する。写真はうまく撮れなかったが,密林を飛び交うコンゴウインコやアメリカムシクイなどが見られた。

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2018年05月07日

ユカタン半島(上)

 自然豊かなメキシコ南東部のユカタン半島。ビーチリゾートで有名なカンクンをはじめ,古代マヤの遺跡が残っていることで観光客に人気が高い地域である。
 飛行機でカンクンの空港に着陸する直前,眼下には密林地帯が広がる。それはまるで緑の絨毯のようだ。ユカタン半島は起伏がほとんどない平坦な地帯に,熱帯性の樹木が覆い茂っている。
 この密林地帯の様相は,ブラジルやコロンビアを旅した際に,アマゾン地方の上空からの景色を私に思い出させる。しかしユカタン半島がアマゾンと異なるのは,周りをサンゴ礁の海に囲まれていることだ。
 緑の絨毯のような密林と,澄み切った青い海とのコントラストは,上空から見たユカタン半島ならではの美しい光景だ。
 私はユカタン半島を上空から見ると,何だか気持ちが躍動してくるようだ。緑深い密林と青々とした海原に,そこで観察できる多様な動植物が連想される。ユカタン半島への渡航を重ねるごとに自然体験が深まり,私にとっての冒険心がますますみなぎってくる。

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2018年05月03日

チワワ砂漠(下)

 ポサ・アスールの周辺に点在する泉の湧水は,川となり東に流れていく。水中撮影用のカメラを持ち,泳ぐことができるメスキータ川に入ってみた。固有種のコアウイラハコガメ,多様な水草などが確認できたが,ここでの第一の目的はストロマトライトを観察することだ。サンゴ礁とよく似ているストロマトライトは藍藻類の死骸などから作られる層状の岩石で,ここクアトロ・シエネガスや,オーストラリアのシャーク湾で見られる。淡水で確認されているのは,世界中でここだけというから,見逃すわけにはいかない。
 しばらくすると先に川に入っていたツアーのガイドが,10センチ大の岩のようなものを取り上げた。それがストロマトライトだと言うので,水中でよく観察することにする。見た目はサンゴ礁そのものだ。表面に光が反射して随所で黄色や青などの色を放っている。生きた化石と言われるのは,1年かけて1ミリほどの成長で表面の藍藻類がゆっくり積み重なって大きくなるからだ。つまり1メートルのストロマトライトは,およそ1000年かけて形成されたと考えられる。
 この自然保護区では,ストロマトライト以外にも固有種の魚などが生息している。なぜならこのように外部とは隔離した砂漠の中では,独自の生態系が維持されているからだ。太古の時代から存在するストロマトライトを感慨深く眺めながら自然の奥深さを改めて実感。世界でこの地にしかない水中の光景を脳裏に焼きつけた。

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