2018年08月03日

キューバっぽいけれど他国で買ったもの

チェ・ゲバラは中南米全域で人気のある英雄なので、ゲバラを題材したものはどの国でも売られている。そのほかにも、私が中南米諸国で見つけて購入した、キューバを連想させるような品々が自宅にある。

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キューバの街で多く走っている1950年代のシボレーのミニカー
ブラジルで購入、約900円

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最近の日本の男性ファッション雑誌で「キューバシャツ」と紹介されているグアジャベーラ
エルサルバドルで購入、約600円

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フィデル・カストロを含む国家元首や革命の英雄が描かれたTシャツ
ちなみにキューバでは、カストロTシャツの製造販売は禁止されている
ニカラグアで購入、約400円

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フィデル・カストロのアップリケ
コスタリカで購入、約150円

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チェ・ゲバラのマッチとオイルライター
アルゼンチンで購入、マッチは約20円、ライターは約400円

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ゲバラの財布
パナマで購入、約350円

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ゲバラのピンバッチ
メキシコで購入、約150円
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2018年01月28日

ロランド・ルナ来日によせて(後編)

 ロランド・ルナは1978年ハバナ生まれ。キューバの若いジャズ奏者を対象としたホ・ジャズ・コンクールで1999年に1位となる。カミータ・レーベルの二田綾子さんが彼を見出した時はまだ21歳で、高橋慎一さんが初めて会った時は音楽奏者というよりスポーツ選手のような雰囲気を醸し出していたそうだ。自宅にピアノがなく、鍵盤状に書いた紙を弾いて練習をしていたと言う。それを見かねた作家の村上龍さんが、彼に日本製の高級電子ピアノを贈ったという経緯がある。
 ロランド・ルナは、カミータ・レーベルのCDに収録されたほか、映画『CuーBop』にも出演。この映画の中では『ムーンリバー』を変拍子で弾いている。彼は世界的に権威のあるスイスのモントルー・ジャズ・フェスティバルで、2007年にピアノ部門で優勝した。
 またジャズという音楽のジャンルにとらわれず、著名な楽団でピアノを弾いてきて、異彩な技巧を発揮してきた。イサック・デルガードが2002年に出したアルバムに参加しているほか、パウロF.G.の20周年ライブにも出演。また2016年3月に東京で行われたブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブの公演で来日したことは記憶に新しい。

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乗合タクシーを拾おうと手を上げるヒセル

 私は2016年5月に、ロランド・ルナにインタビューを試みた。彼の自宅へ電話してみるとお母さんが出たが、しばらく家に帰ってきていないとのこと。恋人の家にいるとのことで、その連絡先を教えてくれた。電話をかけてみると、その恋人はヒセル・フェレールという女性歌手。そして彼女は、その日の夕方にロランドが演奏する場所へ連れて行ってくれた。
 乗合タクシーを使ってミラマール地区のヒセルの家を訪ねる。
「今すぐ出掛ける用意をするから、少し待っていて」
 応接間で15分ほど待つと、派手な衣装を着てハイヒールを履き、寝室から出て来た。
「私は夜にライブがあるから、その足で出掛けるの」
 彼女はなんと、その5年前から著名楽団N.G.ラ・バンダで歌っていると言う。そして乗合タクシーでロランドが弾くライブ会場へ向かおうとするが、どの車も満席状態で乗れない。そこで1人ずつ分かれて乗車することになった。しばらくすると、空席が1つある乗合タクシーが停まった。
「この日本人を○○まで乗せていって頂戴」
 早口でその場所の地名が聞き取れなかった。果たして運転手に伝わっているのだろうか。ヒセルと合流できるのだろうか。そんな不安を抱き、20分ほど走って降ろされた場所は、私もある程度の土地勘があるベダード地区のプレシデンテ通り。そしてヒセルと落ち合うことができた。

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ロランド・ルナとヒセル・フェレール

 連れて行ってくれた場所は、プレシデンテ通り沿いにある政府機関の建物。その敷地内の中庭で、五輪出場選手と家族を招いたプライベートなライブが行われ、出演するロランドの関係者ということで入場させてもらえた。
 その催しは五輪出場選手の功績をスクリーンで映し出したり、表彰状を渡したりして、ライブ開始まで1時間以上待たされた。しかしその間はロランドは他の出演者と打合せをしているらしく、我々がいる場所まで出て来ない。待っている間にヒセルに、ロランドの近況などを尋ねた。
「彼は今、特定の楽団には所属していないの。でも今日のように呼ばれたりして、ほぼ毎日何かしらの仕事の依頼が入っている感じで忙しいのよ」
 この日は、スレ・ゲーラというブルースを中心に歌っている女性歌手との共演で、リズム楽器のほかに2人のサックス奏者が入り、計7人でのセッションとなった。

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ロランド・ルナの熱演

 そしていよいよ出演者が登場し、ロランド・ルナもピアノの前に座った。我々はステージ脇にいて、間近でロランドの演奏に聴き入った。歌手スレ・ゲーラの伴奏だったのだが、ロランドのピアノソロもあった。それはまるで、目の前のご馳走を早食いするような演奏ぶり。ピアノを演奏することが楽しみこの上ないような、生き生きとした表情だ。
 私はロランドの写真を100枚くらいは撮っただろうか。速いテンポの曲で、コード進行に合わせた絶妙な和音と、異彩な指捌きの演奏に圧巻させられる。他の共演者もうまく調和していたが、私はロランドの演奏ばかりを食い入るように鑑賞した。
 時間的な都合で、残念ながらインタビューをすることはできなかった。それでも間近で素晴らしい演奏を聴けて良かったと思う。今後もロランド・ルナの多様な活動を追っていきたい。
posted by sakaguchitoru at 14:32| Comment(0) | キューバ

2018年01月27日

ロランド・ルナ来日によせて(前編)

キューバの著名ピアニスト、ロランド・ルナが来日する。私が最も好きな音楽奏者のひとりだ。彼が来日するのは2016年3月に次いで2回目。前回は『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』最後の海外公演と銘打ったツアーだった。

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ロランド・ルナ、公演冒頭のピアノソロ

 東京の武蔵野市民文化会館での公演では、私はプレス席で鑑賞して写真撮影をした。4曲目からオマーラ・ポルトゥオンドが登場した時は客席から大声援が上がり、85歳とは思えない元気な姿で熱唱。実働70年にも及ぶ音楽活動から積み重ねた経験もあり、彼女は独特なオーラを発していて、それは誰にも真似のできない年季が入ったものだ。
 若手ピアノ奏者ロランド・ルナとのデュオは素晴らしかった。彼は本来はジャズピアニストで、その翌々月に私はハバナで会うことになる。ジャンルを超えての演奏は、違和感を思わせず、むしろこの楽団に新たな味わいを加えるような素晴らしい演奏ぶりだった。

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オマーラ・ポルトゥオンドと共演するロランド・ルナ

今回の公演内容は以下の通り
オマーラ・ポルトゥオンド日本公演@EX THEATER ROPPONGI
〜映画『Cu-Bop across the border』公開記念 ロランド・ルナを迎えて〜
開催日:2018年3月20日(火)19:30開場/20:00開演
会場:EX THEATER ROPPONGI(〒106-0031 東京都港区西麻布1丁目2-9)
出演:オマーラ・ポルトゥオンド(ヴォーカル)、ロランド・ルナ(ピアノ)、ロドニー・バレット(ドラムス)、ガストン・ホヤ・パレリャーダ(ベース)、アンドレス・コアヨ(パーカッション)
料金:アリーナ(スタンディング):10,000円 / スタンド席(着席):12,000円
posted by sakaguchitoru at 00:00| Comment(0) | キューバ