プエルト・マドリンからバルデス半島の主要な見どころを巡って戻ってくると、走行距離は約400キロ。初めての左ハンドルに慣れないマニュアル車は少し不安な出発だった。
安全運転に努め、動物を見つけては止まって写真を撮るということを繰り返す。この日は天気が良く、道中ではアルマジロ、テンジクネズミ科のマーラ、ラクダ科のグアナコなどの哺乳類が見られた。また南米固有のダチョウであるダーウィンレアもいた。
バルデス半島は内陸部は牧草地などもあるが大半は荒野だ。一方でこの周辺海域はプランクトンや魚が多く、アシカ科のオタリア、ゾウアザラシなどの海棲哺乳類が繁殖する。浜辺では海から上がってきたこれらの動物が休んでいる様子が観察できて、カモメやウ、ミヤコドリなどの野鳥も飛び交っている。このように海岸沿いが観光の見どころとなっており、浜辺によって生息する動物が棲み分けられているようだ。
さらに夏期にはマゼランペンギンが産卵、子育てにやってくる。バルデス半島の海岸でも少数ながら見られたが、その翌日に行ったプンタ・トンボ保護区は、膨大な数のマゼランペンギンが群れていた。