2017年02月26日

メデジンの花祭り(下)

 この祭りの特徴は、シジェテロという花飾りが登場することだ。組んだ木枠いっぱいに花を飾り付けたもので、異なる色の花で絵模様や文字などを装飾している。パレードではこのシジェテロを背負って歩く人たちが登場し、子供が担ぐ小さなものから2メートルくらいの巨大なものまで、計200近いシジェテロが次々と出てくる。
 パレードには花飾りの山車、色とりどりの衣装を身に着けて民俗舞踊バンブーコを踊る団体、騎馬隊や馬車なども登場。パレードの出演者は総勢数千人にも及んだ。
 観衆が大声援を上げ、目の前を歩いていくシジェテロを担いだ人たちや、大通りいっぱいにバンブーコを踊りながら練り歩く舞踊団が進んでいく。この祭りの盛り上がりは圧巻で、そんなパレードをコース内で取材し、色鮮やかな写真がたくさん撮影できた。

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2017年02月25日

メデジンの花祭り(中)

 花祭りの当日、パレードが始まる2時間前に会場に行った。すでに沿道には観客が押し寄せており、パレード出発地点には出演者たちが待機していたので、彼らの写真を撮ろうと車道に入ろうと試みた。
 ゲートには頼りなさそうな若い兵士が立っていて、自作の記者証を見せて簡単に入れた。しかししばらくすると、その上官と思われる軍曹が寄ってきた。
「記者証を見せなさい」
「これは国際的な記者証ですよ」
「大会本部が発行した公式記者証でないとコース内に入れない。悪いがここから退出してくれ」
 後でわかったことだが、陸軍兵士を動員して警備を厳しくしているのは、当時のウリベ大統領が観覧に来ていたからだった。別のゲートで何度も侵入を試みたが、どこも入場することができない。
 パレード開始30分くらい前になって焦っていた時、コース内の木陰に隠れるように8人くらいのカメラマン集団を見付ける。私は人込みを押し寄せて強引にコース内に入り、彼らの中に紛れ込んだ。
「日本から来たジャーナリストです。よろしく。記者証を持っていないので」
「実は俺たちも公式記者証を持っていないんだ」
「兵士の嫌がらせはないのか?」
「この場所にいれば大丈夫。パレードが始まれば、警備の目は沿道の観客に向くから、そうすれば自由に撮影できるさ」

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2017年02月24日

メデジンの花祭り(上)

 花弁栽培で盛んなメデジンを象徴する祭典が、フェリア・デ・フローレスという花祭り。毎年8月の第1日曜日に開催されるパレードは国内最大規模のもので、約2キロに渡る車道のコースに数十万人が押し寄せる。私がメデジンに来たのは、このパレードの写真を撮ることが目的だった。
 取材を円滑に進められるようにと、取材許可証を発行してもらいに、祭りの大会本部に行った。そして担当部署に案内されたが、事前の申請がない、新聞社やテレビ局の紹介状がないとの理由で断られてしまう。
 そんな時に私は「なんちゃって記者証」を使う。スペイン語と英語で書いたカードに自分の顔写真を貼り付けてラミネートした偽造記者証で、治安関係者に職務質問された時に提示すれば良いのだ。これまで祭りの会場などで、この手段を使ってうまく交わしてきた。

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