ふとしたきっかけで1冊の本を読むことになった。以前に自分がキューバに関する講演会を開催した際、「今年キューバへ取材に行くのです」というライターと版元の編集者が来てくれた。そのライター佐藤美由紀さんから、キューバに関する諸事情をお尋ねしたいとメールがあり、数日前にお会いして社会事情をいろいろ解説した。「できれば編集者も同席して」と指定したその日は、下記の見本誌が完成して版元の双葉社に来たからだったのだ。そして私にも、まだ流通していないできあがったばかりの見本誌をくれた。
全6章あるうちの1章しかまだ読んでいないので、書評というほどのものではない。世界で最も質素な生活をしていた、ウルグアイの前大統領ホセ・ムヒカに関する本を佐藤さんは書いているが、その続編とも言おうか、今回の著書は夫人のルシアの人生を追ったもの。1章の生い立ちでは、比較的裕福な家庭環境が描かれている。そのルシアがなぜゲリラ活動に参加するのか、その展開を期待して読み進めたい。