2017年10月03日

パンタナールの野鳥(1)

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スミレコンゴウインコ
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2017年10月01日

世界最大の氾濫平原、ブラジルのパンタナールを行く

地平線から昇る太陽が、周囲を赤く染める幻想的な光景。空が明るくなるにつれて、野鳥の鳴き声が賑やかになる。無数のサギの群れ、色鮮やかな大型のインコ、水辺を飛び交うヤマセミ。また川辺にはワニの群れやカピバラが集まり、木の生い茂った場所では樹上をサルが行き交う。動物の楽園とも言えるパンタナールは、南米大陸のほぼ中央部に広がる世界最大の氾濫平原で、多種多様な野生動物が生息している。
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 南米のブラジル、ボリビア、パラグアイに跨がるパンタナールは世界最大の氾濫平原で、そのうちブラジルのパンタナールは総面積が日本の本州ほどある。西側のアンデス山脈と東側のブラジル楯状地の間に位置し、アマゾンの密林地帯から1000キロほど南下した所に広がる。
 パンタナールは南米大陸のほぼ真ん中にありながら、標高は100メートル前後で起伏がほとんどない広大な盆地だ。アマゾン地方には大西洋に抜けるアマゾン川が流れているのに対して、パンタナールには海洋に直接通じる大河がない。そのため雨期の終わりの4月頃には、全体のおよそ7割が冠水して一面湿原になる。
 雨期に川や湖が溢れて浸水した草原は、枯れ草や動物の死骸が有機分解して水の栄養分が高くなり、微生物が大繁殖して小魚や貝、カニなども増える。一方乾期になると水が少しずつ干上がり、川や湖から切り離された小さな池ができて、行き場を失った魚介類が残されて動物の餌食となる。水辺で採餌しやすいこの時期は、多くの動物が繁殖期を迎える。水が引いた大地は草原になるが、乾期終盤の9月頃には乾燥が進んで草が枯れ、赤茶けた荒野と化してしまう。
 このようにパンタナールは氾濫を繰り返すうえに、地盤が軟弱で開発が難しく、放牧する程度にしか土地が利用できない。それゆえに広い範囲に自然が残され、多種多様な野生動物が生息している。野鳥だけでも約650種類が確認されているというから驚きだ。実際に私も10日ほどの滞在期間中、70種類を超える野鳥を写真に収めた。
 乾期には少なくなった水辺に動物たちが集まるので、旅行者にとっても動物観察に最適の時期となる。パンタナールには各地に、牧場併設の観光客向けロッジが点在しており、大自然を満喫することができる。広大な平原は地平線も見えて、朝焼けや夕焼けは心に留めておきたいほどの絶景となる。
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